本チュートリアルは、Vector Magic デスクトップ版を使用して写真に面白い視覚効果を出す方法を説明します。このプロセスは、通常ベクター化またはトレーシングと呼ばれています。写真のベクター化はしばしば手作業で行われますが、本チュートリアルは Vector Magic を使用して、特定の種類の写真でこのプロセスを素早く簡単に行う方法を説明します。
このチュートリアルは、以下に適用されます。
以下には、適用されません。
このチュートリアルは、Vector Magic デスクトップ版を使用します。デスクトップアプリケーションページからトライアル版をダウンロードすることができます。
オンライン版はデスクトップ版の全自動モードと非常に似ています。ユーザーインターフェイスは、少し違っており、透明モードはありません。その点を注意すれば、このチュートリアルはオンライン版でも使用できます。
Vector Magic では、ロゴ(ベクター作品にされた、またはされるべきフラットシェーディングなイラスト一般に対して使用される言葉)のベクター化と写真のベクター化を区別しています。
ロゴでは、通常ベクター化の正解が存在しています。通常、誰かが元々ベクターエディターでロゴを描画しており、ベクター化の目的はその喪失されたオリジナルを復元することです。これはオリジナルのベクター作品を再建するのが目的なので「再建的」ベクター化と呼ばれています。
写真では、状況はそれほど単純ではありません。写真のベクター化では単一の正解がありません。出すべき結果は、ユーザーが求めているものによって異なります。これは写真がベクター作品のインスピレーションとして使われるので、「インスピレーション的」ベクター化と呼ばれています。
各種の写真のベクター化のうち、最も効果的なものは特にシルエットを含むコントラストの強いシーンです。このセクションでは、この種のベクター化を行う際に良い結果を得るためのいくつかの技を説明します。
以下のソース画像(表示されているのは、縮小サイズ版であり、フルサイズの画像はここで入手できます)。
きれいな技は、写真モードではなく「混色エッジのあるロゴ」モードを使用することです。写真モードでは、特定の近似誤差を達成するためにアルゴリズムが必要とみなす多くの色を使います。ロゴモードは、使用される色の数を決めることができます。この例のような画像では少数の色を選択すると、良い効果を出すことができます。
以下の設定を試してください。
これによって、以下のベクター化結果が得られます(ここで SVG 形式のものが入手できます):
この結果は、写真モードで得られる結果(ここで SVG をダウンロードしてください)とは大きな対照を見せています。
もう 1 つの面白い鳥のシルエットの写真は、この飛翔中のカナダ鶴の写真です(ここでフルサイズの写真を入手できます)。
やはり、パレットを制限することで、面白い視覚効果を得ることができます。ここでの設定は混色エッジのあるロゴ、中、5 固定色です。SVG がここでダウンロードできます。プレビューを以下に示します。
写真モード(SVG がここで入手できます)を使った以下の結果と比較することができます。
ベクター化した写真で行うことのできる 1 つの面白いことは、写真の 1 部だけを抽出して別の構図で使用することです。例えば、以下の画像は平板の白い背景に飛翔する鶴を示しています。これは、カナダまたは鶴が名称に入っている組織のニュースレターの小粋なグラフィックスになります。
また、他の写真に面白い視覚効果を与えることも可能です。この雲海の上の夕焼けの写真を考えてみてください(ここでフルサイズ版が入手できます)。
低写真モードで処理すると、結果は、以下のようになります(ここで SVG が入手できます)。
または、このロダンの彫刻の写真を考えてみてください(ここでフルサイズ版が入手できます)。
中写真モードで処理すると、結果は以下となります(ここで SVG が入手できます)。